葬式と結婚式|【 未開の森林 】
先週の水曜日、あるクラスの始まりに、生徒の一人から数日前に義母を失ったと聞きました。そこから話が進み、一時間半をかけて葬式と結婚式について話し合いました。このクラスには大手ガス会社の同部門に勤める会社員の男性二人がおり、二人とも親しい知り合いなので、心を打ち解けて何でも話をすることが出来ます。
まず話したのは葬式を準備する手順でした。主に彼と彼の妻が計画した葬儀は、音楽と詩の朗読がメインとなり、彼の妻が書いた、愛する母へ感謝を捧げる詩を中心とするそうです。彼の義母は生前、アコーディオンの音楽をよく聞いていたのので、アコーディオン奏者を雇って義母の好きだった曲を演奏してもらうことにしたとか。
しかし葬祭業の方と交渉しているとき、問題点が一つ浮かび上がりまし た。彼の妻は葬儀の後半に、母の好んだ軽妙な楽しい民謡曲をいくつか入れたかったのですが、それは参列者に失礼だということで、バラード調の悲しい曲に変えなければいけませんでした。
そこでもう一人の生徒が言うところによると、チェコ東部のモラヴィア地域で彼が参列した葬式では、式の最後の方で楽しい曲が演奏されたということでした。故人の人生を祝うとともに、残された人々が明るい気持ちで式を去ることができるように、という意味合いがあると彼は言いました。
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僕は、道教の説話にある、三人の放浪僧のことを思い出しました。彼らのうちの一人が亡くなったとき、残された二人は遺体の服を花火で詰めて、華やかな火葬祭を行ったという話しでした。
人の死を悲しむだけでなく、その人の歩んだ一生を祝うという考え方には同感します。
二人目の生徒は、もう一つの葬式について語りました。彼の友人の父は生前、旅行クラブという団体に所属しており、ヨーロッパ中を旅するのが第一の趣味でした。そこで彼が死去したとき、その友人は火葬後の遺灰を壷に入れ、父が好きだった各地に旅をして、散骨を行いました。
いつの日か、僕が死んだら、こんな風にどこかの森の中に遺灰を撒いてもらえたらいいなと想像してしまいました。「縁起でもないことを・・・」と言われるかもしれませんが、生きているもの全てに確実にくる死という現象を考えることは、その生命自体に意義を与えることにつながるのではないかと思います。僕の身体が灰となって風に舞い、自然に帰っていくことを考えると、心が軽くなる気がします。そこに真の自由という素晴らしいものが待っ� ��いるような予感がします。
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生徒の一人の義母が亡くなった次の日、僕はプラハから南西にある「岩の下の聖徒ヤン教会」 (Svatý Jan pod Skalou) という場所で、友人の結婚式に列席していました。
森に包まれた田舎町にあるこの教会は崖のふもとに建てられています。
この教会の内部には、崖の下の洞窟に続く扉があります。紀元9世紀にイヴァンという隠者が、42年間もこの洞窟に住んでいたそうです。一匹の鹿を手なずけて、その乳を飲んでいたと言われています。
ある日、この地域の君主ボリヴォイが狩りをしているあいだ、イヴァンの鹿を傷つけました。その鹿を追っているうちにボリヴォイはこの隠者の住む洞窟に辿りつき、彼が飼い慣らした鹿であったと知って、深く後悔しました。君主ボリヴォイは、自分が住む城にイヴァンを招待し、衣食住を与えることを約束しましたが、イヴァンは断りました。
後に聖徒ヤン(ヨハネ)の啓示を夢の中で受けたイヴァンは、洞窟前に教会を建築するようにと、君主ボリヴォイに頼みました。その君主によって建てられた教会はもう残っておら ず、現在に見られる教会は17世紀からのものです。
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この歴史の深い教会で催された結婚式には、30人ほどの列席者が参加しました。三人の祭司、新郎・新婦と赤ん坊、親族や友人、子供たち、そして一時は誰かの飼い犬まで入ってきて、小さい教会は賑やかでした。式が終わって、聖歌が奏でられるなか、新郎と新婦が教会の扉を通り、爽快な青空の下へと歩いていく光景はとても美しいものでした。
【参考サイト】
ウィキペディア:葬儀
ウィキペディア:散骨
ウィキペディア:結婚式
Saint John Under the Cliff (英語)
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【追記】
ayame さんのコメントで「千の風になって」という歌について学び、原詩の日本語訳で気に入ったのが見つかったので、掲載します。
わたしのお墓に佇み泣かないでください
わたしはそこにはいません、わたしは眠りません
わたしはふきわたる千の風
わたしは雪上のダイヤモンドのきらめき
わたしは豊穣の穀物にそそぐ陽光
わたしはおだやかな秋雨
あなたが朝の静けさの中で目覚めるとき
わたしは翔け昇る上昇気流となって
弧を描いて飛ぶ静かな鳥たちとともにいます
わたしは夜に輝くやさしい星々
わたしのお墓に佇み嘆かないでください
わたしはそこにはいません、わたしは死ななかったのです
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